界面活性剤を使用しておらず、水だけでできているということから「環境によい」「二度ぶきする必要がない」と人気が高まっているアルカリ電解水は、油汚れや手垢汚れに強く、キッチンの掃除はもちろん、リビングなどの掃除にも最適です。
さらに、除菌効果、染み抜き効果、消臭効果もあるといわれており「万能洗剤」とも呼ばれています。
しかし実際、アルカリ電解水は「なんにでも使える」というわけではありません。
アルカリ電解水の使い方と注意点
アルカリ電解水の使い方
アルカリ電解水の使い方は、「電解水を直接かける」「電解水を布に吹きつける」「40~50℃に温めた電解水でつけ置き洗い」「ティッシュとラップでパック」の4通りがあります。
また、衣類などの染み抜きに使うときは、染みがある部分の裏側に布をあててから電解水を吹き付け、汚れを浮かせるように叩き洗いをしたあと、水で流すという手順になります。
基本的な使い方は重曹水やセスキ水と同じです。掃除する対象によって使い方を選ぶとよいでしょう。
使うときの注意点
アルカリ電解水は、その名のとおり「アルカリ性」の性質を持っています。
アルカリ性の洗剤には重曹やセスキ水がありますが、アルカリ電解水はこの二つよりもアルカリ度が高いことが特徴です。
アルカリは油やタンパク質を分解する性質を持っているため、アルカリ電解水は重曹などに比べると油汚れや手垢汚れをよく落とす反面、手や肌を侵す力も強く、長時間使用すると手荒れや肌荒れを招きやすくなります。
また、粘膜への刺激も強くなるため、口や目に入ると危険です。
長時間使用するときは手袋を着用し、スプレーで使うときは眼鏡も着用したほうがよいでしょう。
アルカリ電解水を使えないもの
さまざまな汚れ落としに効果を発揮するアルカリ電解水ですが、アルカリ性に弱い素材に対して使用すると破損や変色の原因になることがあります。
- アルミニウムやアルミニウムを含む合金
- 木製家具
- 漆器
- ガラス
- 大理石
- ゴム素材
- アクリル樹脂
- 液晶画面やレンズなどのコーティング製品
- ウール、シルク、皮革など、動物性素材
- 宝石類
また、トイレの尿石、カビ、水垢、石鹸カスなどは「アルカリ性の汚れ」になるため、アルカリ電解水の効果を発揮できません。
まとめ
手軽に使えて便利なアルカリ電解水ですが、使う対象を間違えると破損や変色の原因になるほか、思うような効果が得られないこともあります。
用途が広いのは事実ですが、なんにでも使える万能な洗剤というわけではありませんので注意してください。
汚れや素材の種類に合わせた洗剤や掃除方法を選び、掃除の効率や効果を上げることができるとよいですね。