床の定期メンテナンスなどでワックスがけを行うとき、すでに床にかけてあるワックスを一旦剥がしてから新たにワックスをかけ直します。
この、ワックスをはがす作業が「ワックス剥離」です。
今回はワックス剥離にどんな役割があるかを紹介します。
ワックス剥離の役割
ワックスの仕上がりをクリアにする
床にワックスをかけるということは、言うなれば顔にファンデーションを塗ることに似ています。
朝メイクをして、夕方ごろに崩れたメイクを少し直すためにファンデーションを少し重ねるということはありますが、メイクを洗い落とさずに残しておき、翌朝その上にメイクを重ねるということはありません。
これは、メイクをしたままだと肌が荒れるからということもありますが、メイクの上にメイクを重ねると、当然「厚化粧」になり、素肌が持つ柔らかさや自然な肌の色を活かすことができないからです。
ワックスも同様に、剥離をしないまま重ね塗りをすると床材が持つ風合いを覆い隠してしまうばかりか、表面についた細かな傷や汚れを上塗りしたワックスで封じ込めることになるため、塗り重ねるごとに床がくすんでいくことになります。
また、剥がれていた部分に上塗りするとその部分だけ色合いが違う「まだら模様」になってしまうこともありますので、床が持つ風合いを損なわず、くすみのないクリアな色ツヤに仕上げるためにはワックス剥離が欠かせません。
ワックスを密着させる
古くなったワックスは歩行時につけられた傷のほか、水や薬品などをこぼしたことによる変質や、紫外線による劣化などで表面がもろくなっています。
底にワックスを重ね塗りするとワックスが密着できす、時間が経つと古いワックスと一緒に新しく塗ったワックスが剥がれ落ちてしまうことがあります。
また、居抜き物件や中古住宅の場合、前回塗られたワックスがどのようなタイプかがわからないため、重ね塗りすること密着不良やワックスの粉化(パウダリング現象)といったトラブルが起こる可能性が高くなります。
ワックスが持つ床の保護機能を十分に引き出し、床とワックスを長持ちさせるためにも、ワックスの剥離を行って新しいワックスが密着できる状態にする必要があります。
まとめ
床ワックス剥離は、ワックスによる床の美観を引き出す効果や、床を保護する機能を十分に発揮させるために必要不可欠な作業といえます。
しかし、ワックスの剥離は専門の薬剤を使わなくてはならず、方法を誤ると床材を傷つけてしまう、十分に剥離しきれておらずワックスにムラができてしまうということもあります。
床ワックスの剥離を手早く確実に行いたい場合は、プロに依頼するのがおすすめです。
床ワックスの剥離やワックスの塗り替えなど、床のメンテナンスを検討中の方はお気軽に弊社までご相談ください。