「ポリッシャー」とは、円形のブラシやパッドをモーターで回転させて磨き作業を行う道具のことで、床掃除用のポリッシャーを使うと人力のモップ掛けでは取ることができない汚れを取ったり、床面をピカピカに仕上げたりできます。
しかし、ポリッシャーのブラシやパッドにはさまざまな種類があり、選び方を間違えると取り返しがつかないことになるため、使用する前に床の種類や用途に合わせたブラシやパッドを選ぶことが重要になります。
ポリッシャーのパッド・ブラシの選び方
平らな面にはパッド、凹凸面にはブラシ
ポリッシャーの回転部分に取り付け、床を掃除するパーツには「パッド」と「ブラシ」の2種類があります。
パッドとは、ナイロン不織布に研磨剤をコーティングして固めたもので、食器洗いスポンジについている硬い面のようなものです。
洗浄力が高く効率よく掃除ができますが、エンボス加工された床や目地のあるタイルなど、凹凸がある床では汚れを取りきることができません。
ブラシはデッキブラシが円形になったようなもので、緑の「ナイロンブラシ」が一般的に使われます。
パッドに比べると洗浄力は低くなりますが、隙間の汚れをかきだすことができるため、凹凸がある床の洗浄に適しています。
また、ナイロンブラシでは汚れを取ることができない細かな凹凸面に使用する「極細ステンレスブラシ」もあります。
パッドの種類
パッドは、面の粗さや硬さを変えることで、さまざまな用途に対応できるように作られていますが、「どんな用途のパッドか」は色で見分けることができます。
- 白…床のツヤ、光沢を出す磨き、保守用
- 赤…軽い汚れ落とし用
- 青…中程度の汚れ落とし用
- 緑…中程度の汚れ落とし用
- 茶…ソフトなワックス剥離作業、頑固な汚れ落とし用
- 黒…ワックス剥離用
店舗などのセルフメンテナンスであれば、白パッドと青か緑のパッド(凹凸床の場合はナイロンブラシ)があればよいでしょう。
使える床材
ポリッシャーを使用できるのは、ビニル、プラスチック系の床、石、磁器タイル、大理石を砕いて固めたテラゾー、コーティングされたフローリングやコンクリートの床といった「ハードフロア」と呼ばれるタイプの床です。
また、アクリル・ナイロン・ポリエステル等のカーペットもポリッシャーで洗浄することができますが、ポリッシャーの回転速度やカーペットの毛足の長さによってはトラブルが起こる可能性が高く、床材とポリッシャー、使用するブラシの相性を確認する必要があります。
無垢の木材やウールのカーペットには使用できません。
まとめ
ポリッシャーを使った床掃除は、ブラシやパッドの種類だけではなく、ポリッシャーの回転速度やトルク、洗浄できる面の広さも重要なポイントです。
床材や用途に合っていないブラシやパッド、ポリッシャーの性能を選んでしまうと、軽い汚れを落とすだけのつもりでポリッシャーをかけたら床が傷だらけになってしまった、高速回転のポリシャーをカーペットにかけたらポリッシャーが壊れてしまったなどのトラブルを招いてしまいます。
また、一般的には問題ない組み合わせでも、床の状態によってはトラブルになることもありますので、ポリッシャーを使った床掃除をお考えの際は弊社までご相談ください。