排水と一緒に流れた油や食品クズを受け止めるグリストラップは、月に1回、週に1回、毎日などの頻度で手入れを行わないと、油がたまってフィルターが詰まる、食品クズが腐敗するといったことがおこります。
もし、グリストラップの手入れを行わないまま放置したらどんなトラブルが起こるのでしょうか。
グリストラップを放置し続けると…
悪臭
グリストラップを手入れせず放置した場合、最初に問題となるのはトラップ内に溜まった汚水や腐敗した食品クズから発生する悪臭です。
トラップ周辺が臭うだけならまだしも、厨房内や客席まで悪臭が立ち込めることもあり、客離れの原因となってしまうことがあります。
消臭剤を使用しても臭いの元が解決されていませんので、一時的な誤魔化しでしかありません。グリストラップを清潔にする以外の悪臭解決方法はありません。
害虫の温床になる
グリストラップから出る悪臭はさまざまな害虫やネズミを引き寄せてしまいます。
さらに、グリストラップや排水管の中には食べ物クズなどが常に溜まっている状態であるうえ、ふたが開けられるなどの心配も少ないことから害虫やネズミが住み着くには最適な環境となっています。
排水管やグリストラップの中に害虫やネズミが巣を作って繁殖すると、厨房や客席などに害虫やネズミが出現するということもあります。
仮に、客席は悪臭もせず掃除が行き届いていたとしても、害虫が現れた店舗をリピートする顧客はまずいません。
また、害虫やネズミは一旦繁殖してしまうと駆除に大きな手間やコストがかかってしまいます。害虫やネズミは悪臭以上に深刻な経済的ダメージの原因となりますので、住みついたり繁殖したりすることを防がなくてはなりません。
食中毒
排水管やグリストラップの中に住み着いて繁殖した害虫やネズミは、新たな巣を作る場所やエサを求めて店舗内を徘徊し、店内にフンや細菌、さまざまなウィルスをまき散らします。
また、常温保存してある麺類や粉類の袋に侵入した場合、料理に害虫の死骸やフンが混入することもあり、食中毒を引き起こす可能性が高くなります。
食中毒は店舗の営業停止だけではなく、人命にかかわる問題ですので絶対に防がなくてはなりません。
損害賠償を求められることがある
ビルや商業施設内の店舗の場合、グリストラップの清掃を怠ったことが原因で排水管がつまり、排水管が破損したり水があふれたりすることによって他店舗に被害を及ぼすことがあります。
特に、真下に店舗がある場合はあふれた汚水が下階の店舗の天井から降り注ぐということもあり、破損、汚損した店内設備や調度品などの補償、利用客や従業員の精神的苦痛に対する慰謝料、掃除や脱臭にかかる費用などを請求されることがあります。
また、下階に店舗がない場合でも、水があふれて床が浸水すると建物の管理者から損害賠償を請求される可能性があります。
まとめ
グリストラップを放置し続けると、単に悪臭が発生するだけではなく、衛生面、経済面でもさまざまなトラブルが発生し、ときには人命にかかわる問題が起こることもあります。
日常の手入れを行い、定期的にメンテナンスを行うことでグリストラップを清潔に保てば、これらのトラブルを防ぐことができますので、グリストラップは放置せず、こまめに掃除を行ってください。
また、グリストラップや排水管の本格的な掃除をご希望の方は、お気軽に弊社までご相談ください。